留学から日本の大学に進学して後、在留資格を技・人・国に変更し日本の会社に就職して5年が経過した。日本人とも結婚しこれからずっと日本で暮そうか、と考えている方が永住権の取得を考えることはごく自然な流れだと思います。特に大きな問題を起こしたことも無いし大丈夫だろう、と思っているあなた。最近永住権の審査が厳しくなってきていることはご存じですか?申請の際に気をつけるべきことをもう一度チェックしてみてください。

永住申請で許可率を上げるために出来る対策5選

永住を申請する時に求められる要件

永住を申請する時に求められる要件は、

1)素行善行要件 

2)独立生計要件 

3)国益合致要件の3つに加えて身元保証人がいることです。

永住許可に関するガイドライン

素行善行要件

1)日本国の法令に違反して、懲役・禁錮又は罰金に処せられたことがないこと。

✔ もし懲役や禁錮、罰金刑を受けたことがあれば、・・・
・懲役・禁錮を受けた者は出所後10年経過(執行猶予付きの場合は猶予が満了して
から5年経過
・罰金・拘留・科料は、払い終えてから5年経過
上記の期間を過ぎれば日本国の法令に違反して処罰された者として取り扱われない
ので、各々の期間を経過してからの申請にする。
在留特別許可を受けていたら15年必要。もし配偶者も受けていれば+8年合計23
年の経過が必要である。

2)日常生活や社会生活において違法行為または風紀を乱す行為を繰り返し行っていない者

・懲役・禁錮・罰金・拘留・科料に該当しない様な軽微な違反を繰り返し行っていない者。
 ・・・駐車違反、一時停止違反、携帯電話使用違反等の軽微な違反を過去2年間で2回
    程度まで
 ・・・運転記録証明書の取得:請求用紙を最寄りの交番でもらい郵便局で支払いをして
    警察署に郵送すると、1週間ぐら いで記録が送られてくる。

運転記録証明書

3)配偶者や子供が家族滞在の在留資格を有している場合の注意点

・週28時間を超えて働いていると違法行為または風紀を乱す行為を繰り返し行っている
者とみなされ、技人国のビザを有している本人の監督責任も問われ、本人も違法行為また
は風紀を乱す行為を繰り返し行っている者に該当する。

✔ 家族の就労時間が28時間を超えてしまっていたら、、、
・時間を適正に(28時間以内)修正するか、仕事を止めてから5年間の経過が必要

独立生計要件

年収が過去5年間にわたって300万円以上あること。扶養家族1人毎に70万円を加算。
本人+配偶者+子供1人=(300+70+70=440万円以上)
・申請者本人は、無職でも配偶者が独立生計要件を満たす等世帯として年収要件を満たせ
ばいい。

・転職して、年収や地位が下がった場合は1年経過後の方がいい
・扶養家族が海外にいる場合海外送金の実態を反映する証拠を手元に残しておく。送金
記録や通帳の記録等)見かけの年収が多くても、扶養家族も多くて住民税が非課税になっ
ていると、独立生計要件を満たしていないとみられる。

国益合致要件

その者の永住が日本国の利益に合すると認められること、という抽象的な表現ですが
日本を居住の拠点にしているか、税金はきちんと納めているか、健康かということが
聞かれています。チェックポイントが厳しい部分の有りますので、気をつけてくださ
い。

1.居住要件原則引続き10年以上日本に住んでいて、その内直近5年以上は就業系の資格で働いていること
引き続き:途切れる事なく
注意:年間100日以上、1回の出国が3か月以上は引き続きではないとみなされる。
考慮されない例:①里帰り出産、②社命による長期海外出張
対策:この様な履歴がある時は、合理的で説得力のある説明が必須(なぜ、日本での出産が困難だったか、あなた以外の代替者はいなかったのか。)加えて、日本に資産がある事(土地や持ち家)や配偶者や子供が日本の学校に通学している等日本に生活基盤がある事を訴求する。
注意:転職は問題ないが、アルバイトは就労と認められない
2.公的義務遵守要件住民税、国民健康保険税、国民年金等を納期厳守で支払っている(この3つは納期通り払っていないと不許可になる) 
対策:領収書の保管が納期厳守の証明になる。銀行口座の自動引き落としなら通帳記帳をしておく。
納期を守っていなかった時は、、、
申請する直近2年間の納期厳守の実績を作る。理由書を添付し、納期を守れなかった理由と反省、対策方法を示して申請する。
3.最長在留期間要件現に有している在留資格の最長の在留期間で在留している。技・人・国の場合最長は5年ですが、3年を持っていればOKです。
4.公衆衛生上からの要求公衆衛生の観点から有害となるおそれがない事。一類感染症(エボラ出血熱、ラッサ熱、ペスト等)、二類感染症(MERRS、鳥インフルエンザ)、指定感染症、新感染症に感染していない。麻薬、大麻、覚せい剤の中毒患者ではないこと。
対策:健康診断書を出す
5.著しく公益を害する行為をするおそれが無いと認められることこれは、素行善行要件と同じです。国益合致要件でも再出します。もう一度確認されます。犯罪に対する厳しい姿勢がうかがえます。

身元保証人

・身元保証人を立てなければなりません。
・日本人か永住者で、職に就いていて安定した収入があり、納税している人が身元保証
人の条件です。
・年収は絶対ではありませんが、300万円以上ある事が望ましいです。滞納は論外
ですが納期厳守は問われません。
・保証内容:滞在費、帰国費用、法令順守を保証するのですが、道義的な意味のみで連帯
保証人の様に金銭的責任を負ったりはしませんし、当人が犯罪を犯した時でも保証人に類
が及ぶことはありません。

その他注意しておきたいこと

1.不法就労助長罪で摘発された会社に勤めている(いた)場合は不許可にされる。
2.自己破産:7年は基本申請できない。

           

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